夏の土用辺り、お天気のいい日に行う”三日三晩の土用干し”を
みなさんご存じでしょうか。
この頃、若い梅干しのいい香りが漂います。
毎年、毎年繰り返される時節の移ろいに合わせて、母屋の奥さんが漬けている梅干しです。
これはその手間隙をかけているほんの一時の梅干しで、三日三晩の土用干しをしている様子です。
少しだけお手伝いをさせてもらいました。
6月頃から塩で漬けられた梅は、水分が出てきて梅を浸します。
その頃にあらかじめ塩で揉んで赤紫蘇を梅の上に入れ再び漬けます。
そして、この土用の時期に梅を上げ、天日で干し夜露に当て裏に返して・・
と三日三晩くり返し、それが終わるとまた元に戻され漬けられます。
こうすることで、うまみが出て口触りも良くなるのだそうです。
こうして漬けられる梅干しは長年熟成させるほどおいしくなるということでした。
こんな風に日本の気候と風土に合わせて、食品や建物や様々な物を作ることが出来た昔の人々は
時間をかけて自然とうまく付き合っていたように感じます。
奥さんはこんなことを仰有いました。
”梅干しでも、こういう風に漬けるんやなぁと少し手伝えば一つ勉強になるなぁ”
同じ用にしていくことは難しいですが、少しでも見たり、聞いたり、実践できたらいいなと感じました。
ほんの少しのお手伝いでしたが、一つどころではない色んな部分を刺激された楽しい時間でした。
植藤造園 ブログ担当者