少し前、職員が駐輪場にしている場所を見て会長がポツリ。
「ここを変えんとなあ」
そして昨日。
構想が実現され始めました。
普段から会長は、園内の整理をしています。
殆どが山の整理で、畑を新しく作ったり、水路を作ったり、、、と、忙しい毎日です。
園内のことを常日頃、気にかけている会長ですが、ずっと気になっていた場所があったようです。
それが、職員が駐輪場にしていた場所で、木の下に苔を置いていたところです。
朝、駐輪場には1台もなく、「あれ?」と思っていたら、会長の園内改造工事が始まりました。
84歳の会長ですが、5tクレーンだって自分で動かします。
これはクレーンの水平を出しているところです。
(※クレーンは足がついていて、重いものを吊りあげてもひっくり返らないよう、水平にします)
会長が手を動かしていたところには、このように水平器がついています。
さて、水平をあわせたところで、改造工事が始まりました。
たまたま園内には出張から戻った職人と、園内管理の職人が2人いたので、
会長とあわせて3名で工事が進められました。
石を据え付け直すところにあったクロガネモチを伐採し(!)、
穴を掘り、対象の石をクレーンで吊ります。
そして、据え付けた後、土決めをしていきます。
この石は、長さ2.2m 幅0.2m 高さ0.8m ほどの大きさでした。
石の比重は2.6程度なのでおよそ 0.9t になります。
それにしても、会長は御年84歳とは思えないタフさです。。
残り並んでいた2石も取り外し、1石だけを据えました。
とりあえず、昨日はそれで一旦終了です。
この道は色んな方が通るので明るくなって良かったです。
鬱蒼とした木の下で、あまり太陽に当たっていなかった苔も、喜んでいるでしょう。
まだ構想の途中段階らしいのですが、一仕事終えて会長は、
「84のじいさんが若いもんと、同じような事をしようと思うからなあ!」
と自分で笑っていました。
いつから考え、やると決めていたのか訪ねたところ、
「ずぅっと考えてて、今日、2人おったから丁度よかったんや」 とのこと。
いつも自分の周りのことを考えて、こうした方がいいか、ああした方がいいか、
と考えている、とのことです。
「なんだってそういうもんや」
と会長は言います。
そうやって少しずつ、空間だけでなく、人生の色んな事が整っていくのでしょうか。
会長のように、若い頃に培っていった技術や知恵を活かせる、生き方をしたいものです。
それにしても真夏の暑い最中、本当にお疲れ様でした。
㈱植藤造園 設計 ブログ担当者